心が軽くなる、ヘヨカのセカンドオピニオン

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世界に広まる日本語:Ikigai(生きがい)

 

「生きがい」という日本語の概念が、英語圏で「Ikigai」として注目を集めています。

 

「生きがい」を直訳すると「人生の目的」(Purpose of Life)になりそうですが、それ以上の意味を持ち、言葉に含まれる深い概念があるからこそ、日本語のまま広がったようですね。

 

それでは、どのような概念なのか、英語圏での説明をみていきましょう。

 

www.forbes.com

世界に広まるIkigai

「Ikigai」がそのまま英語に取り入れられた背景には、次のような深い理由があります。

  1. 概念の独自性:「Ikigai」は単なる人生の目的を超えて、日々の生活における喜びや社会との関わりを含む、包括的な概念です。
  2. 文化的魅力:日本文化への関心が高まる中、「Ikigai」という言葉自体が持つ異国情緒が人々を引きつけています。
  3. バランスの重視:「Ikigai」は個人の情熱、才能、社会のニーズ、経済的報酬のバランスを強調していて、実践的な概念として受け止められています。
  4. 長寿との関連:日本が世界有数の長寿国であることから、「Ikigai」が長寿の秘訣の一つではないかという関心が高まっています。

Ikigaiとは何か

日本人であれば、「生きがい」は生きがいとして認識しているので、概念を深く考えたことがないかも知りません。

先ほどのリンクのForbesの記事では、Ikigaiを次のように定義しています:

Ikigaiは、あなたの情熱と才能が、世界が必要とし、そして対価を支払ってくれるものと交差するところに見出されるバランスです。

つまり、Ikigaiは以下の4つの要素が重なるところに存在すると考えられています:

  1. あなたが好きなこと(Passion)
  2. あなたが得意なこと(Profession)
  3. 世界が必要としていること(Mission)
  4. あなたが対価を得られること(Vocation)

ポジティブな概念の国際化

かつては「過労死」が「Karoshi」として世界に知られ、日本の労働文化の負の側面を象徴するものとなりました。

 

しかし、「Ikigai」のようなポジティブな概念が世界に広まることは、非常に喜ばしい傾向です。

人々が生きる意味や幸福について、より深く考えるようになっていることの表れでしょうか。

「Ikigai」の概念は、現代社会が直面するストレスや意味の喪失といった問題に対する、一つの解決策を提示しているのかもしれません。

 

Ikigaiを見つける方法

Ikigaiを見つけるプロセスとして、以下のようなステップが提案されています:

  1. 自分が最も情熱を感じることを見つける
  2. その情熱を表現できる手段(メディア)を探す
  3. その情熱と手段を、世界のニーズと結びつける
  4. それを通じて利益を得る方法を見出す

重要なのは、お金だけが fulfillment(充足感)をもたらすわけではないという認識です。

 

自分の情熱と才能を、世界のニーズに応える形で発揮することが、真の満足感につながるのです。